2016年12月12日月曜日

And Then There Were None そして誰もいなくなった

2ヶ月近く前から楽しみにしていたアガサ・クリスティの同名小説の映像化作品(NHKのサイトはこちら)。全3回というミニシリーズで、母に録画をお願いしておいたのですべて観ることができました。

英語音声・日本語字幕にして観ましたが、ものすごく聴き取りづらい話し方をする人がいたので字幕がありがたかったです。

この作品は何度も映像化されていて、私も原作()を読む前に映画化されたものをテレビで観たことがあります。映画のほうは「観た」ことくらいしか覚えていませんが、原作は繰り返し読んだので犯人もラストの筋書きもよく覚えていました。

今はもう手元にないのでアマゾンで探してみたら、今は新訳になってしまったんですね。ふるいほうも中古品で出品されていたのでリンクを貼っておきます。


(↑画像をクリックするとアマゾンのサイトに飛びます)


今回は犯人を覚えていたため、知らずに映画を観たときのようなドキドキ感はありません。私は推理小説の筋や犯人を何度読んでもたいてい忘れてしまうのですが、このお話はインパクトが強すぎたのでしょうね。

ただ、「あれ?どこかで見た顔だな?」と、キャストが誰なのかを当てる(?)ワクワク感と驚きがあったのが楽しかった(笑)。

たとえばウォーグレイヴ老判事。

ん???見たことあるかも…あれっ、もしやゲームオブスローンズのタイウィン?いや、それにしては老け過ぎか?!と調べてみたら、やっぱりタイウィン役のチャールズ・ダンスでした!(老けてるのが地なのか、役作りで老けたのかは謎)

また、マッカーサー将軍役のおじさんも見覚えあるような気がしたのですが、それもそのはず、『ジュラシック・パーク』などのサム・ニールでした(私にとっては『アンドリューNDR114』のイメージが強いけど。ってか彼の奥さん日本人なんですね!)。役作りなのかそれとも今の彼はああなのか、別人みたいに見えたのは私だけ?

(以下、少しお話の内容に触れる部分があります)



トマス・ロジャーズ役のちょっとユニークな風貌のおじさんも、どこかで見たぞ…と調べてみたら、『チャーリーとチョコレート工場』のノア・テイラーでした。『チャーリー…』ではものすごく実直でやさしいお父さん役だったのに、このドラマではすごく怪しげ、かつ妻を殴ったりする威圧的な男でした。

ブロア巡査部長も、最初はわからなかったけど、『フォーエバー』『パシフィック・リム』などに出ていた(私の中では「森進一似」の)バーン・ゴーマンでした。

端正な顔立ちだけどワイルドなフィリップ・ロンバード役は『ホビット』シリーズでキリを演じたエイダン・ターナー。


ホビットでは小人ですけど実際の役者さんは180センチの長身。


(ここから先、犯人に関するネタバレあり)




私が犯人を覚えているからなのか、それともあまりに有名なお話なのでみんな犯人を知っているだろうという前提のもとで作っているのかわからないけど、犯人を隠そう、視聴者をひっかけよう、という意識がないのかな?と思ってしまいました。

筋を知らない人が見ても、ひとりだけパニックに陥らず、冷静すぎる人が犯人だってすぐわかるんでは??

そういう意味ではミステリー要素に欠けてるような気もします。

ちなみにお話を知らない母が第3回(最終話)をいっしょに観ていて、「あの人が犯人じゃない?」と見抜いてしまいました(でも途中で死んでしまうので「違ったか」と引っかかってましたが…)。

ただ、最後に残る人たちの顛末はしっかり覚えていたけど、そこに至るまでの順序や死に方、登場人物たちの背景までは覚えてなかったので、ちゃんと楽しめました。

それどころか、ヴェラがなんで"殺人"の罪に問われているのかまったく覚えていなかったので、彼女の過去の真実が明かされた時はあっと驚かされました。

ラストだけはさすがにドラマとして見栄えがするように(?)種明かしの方法が少し変えられてましたが、基本的に原作に忠実な作り方だったと思います。


原作を読んだ時、犯人じゃないだろうと思いながら読み進めていた意外な人物がふたり残り、そのいずれかが犯人なのかとビックリしたことをよく覚えています。結局どちらも犯人ではなかったわけですが。

小学生の頃から読み続けているクリスティ作品、これを機にもう一度読み直してみたいなあと思いました。読み慣れた訳がいいので、帰国中にちょっと古本屋さんを回ってみようかな…。

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